空き家の手入れって必要？廿日市市の補助制度は？

「相続した空き家があるけど、なかなか手入れしにくいし、放っておいたらどんどん草が伸びてきて・・・。自分で剪定や草刈りをやるのは大変そうだし、時間もない」

というお悩みは年々増えてきています。空き家の管理は大変ですよね・・・。

ですが、管理が不十分になった空家は、火災の発生や建物の倒壊、衛生面や景観面での悪化など多岐にわたる問題を発生させ、さらには空き巣や不法侵入者が住みついてしまうなど、地域の治安悪化を招くことがあります。

さらに、そのままだと『特定空き家』に指定されてしまい、後々もっと困ってしまうかもしれません。

今回は、「特定空き家とはどういう家のこと？」という疑問や、「空き家を持っている人が利用できる補助金制度やサービス」についてご紹介します。

特定空き家とは？

2015年5月26日に施行された「空家等対策特別措置法」では、【特定空き家】の判断基準として、

である空き家として４項目を挙げています。お庭でいうと、

場合などはこれに当てはまります。

私の住む廿日市地域は、世界遺産である宮島の対岸であることからも「廿日市市の顔として風格のある市街地景観の形成」の実現に向け、景観形成基準を定められています。敷地の緑化についても景観計画によって細かく定められています。

敷地内においては、できる限り豊かな緑化に努め、既存の樹木がある場合は、修景に活かすよう配慮すること。なお、敷地の境界を囲う場合には、周辺植生との調和に配慮した生け垣や樹木とすること。
廿日市市景観計画

宮島口周辺は、とくに細かく景観についての決まりができたみたいですね。

【特定空き家】に指定された空き家の所有者は、立ち入り調査が行われ、行政の指導に沿って管理、修繕を行うよう義務づけられます。それを怠ると50万円以下の過料を科されます。所有者の行方が分からないなどの理由で管理が難しいと判断された場合は、行政代執行により解体が行われる場合もあります。

空き家対策特別措置法により【特定空き家】に指定されると、固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外され、固定資産税の負担が大幅に増す可能性があります。

200平方メートルまでの敷地に対しては固定資産税を6分の1に軽減するという規定が適用されていましたが、これが一切なくなるため、更地状態と同じように、固定資産税がこれまでの６倍になってしまうことがあります。

廿日市では、空き家の活用を図るため、費用の一部を補助する制度があります。

相続に関する手続きや、家財道具の処分、除草や樹木の伐採費用、建物を維持するための改修などに補助金が出る制度です。詳しくは廿日市市のホームページでご確認ください。

空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除

2015年5月より、「空家等対策の推進に関する特別措置法（通称・空家法）」が施行され、家を相続して、その家を売却したときにかかる税金の一部が控除されるようになりました。

相続人は、相続した家（耐震工事済に限る）、もしくは取り壊し済みの土地の譲渡所得から3,000万円控除してもらえる、というものです。（※この控除が受けられるのは相続した日から３年を経過する日が属する年の12月31日まで）

このような特別措置もありますので、空き家の売却も選択肢のひとつとして考えてみるのもいいかもしれません。廿日市市でも「空き家バンク制度」が利用できます。

今では空き家管理のさまざまなサービスがふえてきましたので、それを利用してみるのもいいかもしれません。

永安造園では廿日市空家等対策協力事業者として、空き家のお庭周りの定期点検、剪定、草刈り、樹木の消毒等をしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。